2018年
走れ、走ってとお告げを受けてただただ走るつづける2018年でした。ダン体,DNAといったコンテンポラリーダンスの新しい領域への挑戦から、木野のこれまでの作品の集大成まで。お立会いくださった皆さん、ありがとうございました。全ての舞台は一期一会。その瞬間共に時を過ごすことができたことを私は幸せに思います。皆様に感謝と愛を込めて。
各項目についての詳細はおどりこさいこで検索してください。
◎作品
ダンスハ體育ナリ その2 建国体操ヲ踊ッテミタ@明治神宮外苑聖徳記念絵画館(2018.2.11)
ダンスハ體育ナリ その2 建国体操ヲ踊ッテミタ 再演@明治神宮外苑聖徳記念絵画館(2018.5.12)
昨年末(2017年末)たまたま訪れた絵画館、その場で思いつき、翌週(つまり2018年第1週)決定して、パワポを作り、チラシを作り、冊子を作りして出来た超短期間で作成。テーマになっている1936年ー40年は前から調査をしていて(別のテーマでした)、それがあの場所とオリンピックが結びついたとたんに全てが繋がってしまったのでした。今作らねばならないものだったのです、きっと。
再演時のレビューは北海道新聞、Real Tokyo さん、ArtScape,公明新聞,ダンスアーカイブ構想の広報紙に乗せていただきました。このようにメディアに取り上げられることはこれまで滅多になく、タイムリーな内容、かつレクチャーパフォーマンスという手法がある種コンテンポラリーダンスの最先端(ダンスを拡張するという意味で)なのだろうと思っています。
ダンスハ體育ナリ その1体育教師トシテノ大野一雄ヲ通シテ・その2 建国体操ヲ踊ッテミタ連続上演 ゲーテインスティチュート版(2018.10.6/7)
http://dancenewair.tokyo/2018/
Dance new airは青山トリエンナーレ・ビエンナーレ時代からお世話になってきたフェスティバル。本当に久しぶりのことで、とても嬉しかったです。本来は大野一雄編の予定でしたが建国体操と合わせて上演。ドイツモードなので、ベルリン五輪やリーフェンシュタールなどの話も掘り下げました。さりげなく、会場が赤坂御所の目の前だったり。この会場だからこその作品になりました。
鳥取夏至祭2018
https://tottori-geshisai.jimdo.com/鳥取夏至祭2018ホーム/report2018/
あえて、これを作品とあげるかは迷うところなのですが、私はこの試みと意識は作品というにふさわしいと思っています。今年はとりぎん文化会館、わらべ館、県立博物館などを開拓。しかし鳥取市中心市街地とはいえ、北部は通りすがりの人に会う確率が低く、夏至祭の醍醐味である巻き込み巻き込まれ感が作り出せないのでした。
1年1年実験は続く。
チェロとダンスのためのUZUME@中国四国地区作曲家協会(岡山ルネスホール2018.9.26)
大学の名誉教授新倉健さんからの委託を受け天宇受売尊の舞を踊って欲しいとのこと。チェロには岡山で活動する須々木竜紀さん。2Mほどの白木の棒をつきながら足踏みならして踊ったわけなのですが、そこで調べててわかったのはアメノウズメが踊っていたかどうかはわからないということです。わざおぎすとあっても踊りとは書いていないという。これはこれで気になります。
死者の書再読 試演会@城崎国際アートセンター
http://kiac.jp/jp/events/5117
死者の書再読 鳥取公演@とりぎん文化会館
http://www.tottori-artcenter.com/artmanagement2018/practice_d/practice_d.html
終わったばかりでまだ意識が戻ってきていません。でも今このタイミングでできてよかった。このタイミングで鳥取で。年々身体は変化していて、記憶力も低下して行くけれども、すこしでも良いときに今まで自身が動いてきた事を、作ってきた事を鳥取の人にお見せできたらと思いました。
おそらく来年は銀河鉄道でいっぱいいっぱいになってしまうと思うので、そうすると2年後になってしまう。2年後、私は同じ様には踊ることができない。きっと違うものになっていく。思っていた以上に大掛かりなことになってしまい、なかなか再演はできなさそうです。舞台、の醍醐味味わう美しい作品だったと思います。
この死者の書とわらべ館のワークショップは文化庁のアートマネジメント人材育成事業の一環として開催しています。わたしが学び中です。
◎音楽とのセッション
池田千夏とのセッション@鳥取大学芸術文化センターアートプラザ
sound and herbでおなじみのピアノの池田さんがツアーのついでに鳥取まで遊びに来てくれました。関西系ツアーのついでに小さなパフォーマンスでよければアートプラザで企画します。皆様ぜひどうぞ。
鳥取JAZZとのセッション@パレット鳥取
鳥取のジャズの大御所菊池ひみこさん松本正嗣さんに誘われて、昨年に引き続き踊りに行きました。この日は土曜夜市といって歩行者天国の日なのです。菊地さんとはとりアートのことも含め色々相談させていただいていて、この街でできる事を模索しています。
◎授業
ゼミ、芸術入門、グローバル時代の国家と社会、地域学入門、地域調査実習、パフォーミングアーツ入門、ダンスと多文化コミュニティ、健康スポーツ科目「ダンス」など一応学校の先生もしています。それぞれダンスに絡んでいますが、民俗芸能から60年代前衛芸術やオリンピックがらみまでかなり幅広く扱っています。勉強します、、、。
あまり知られていませんが、免許更新講習も行っています。実は岡山、兵庫など結構遠くから受講しにきてくださっていて、嬉しく思います。
◎ワークショップ
鳥取夏至祭 即興音楽とダンスのワークショップ@わらべ館
即興音楽とダンスのワークショップ@わらべ館
夏至祭のわらべ館ワークショップを拡大して2ヶ月に1回くらいのペースで行う様にしました。これは文化庁の大学から発信する文化芸術事業の一環としてで、2019年は1ヶ月に1度くらいのペースにしていけないかと考えています。わらべ館は日本で唯一の童謡と唱歌にフォーカスを当てた博物館であり、子供から大人まで参加できるダンスと音楽のワークショップを開催するにはうってつけの場所でした。実際に親子、祖父母も含め幅広い年代の方がご参加くださっています。
◎鳥取銀河鉄道祭関連
鳥取銀河鉄道祭は2019年とりアートメイン事業です。2018年より様々なワークショップ、リサーチ事業を開催してきました。これらで出会った皆さん、また素材を元に来年鳥取ならではの銀河鉄道のお話を作っていきます。門限ズの名前が出ていますが、木野はプロデュースとして名前を乗せることができない(大学で兼務できる仕事の範囲を超えるため)ためチラシに名前が出ていないだけで、事務局の野口さんと一緒にずっと鳥取県内を走り続けています。西部、中部にもだいぶん詳しくなってきました。私自身が鳥取をこの銀河鉄道を通じて知る、そんなリサーチでもあります。
豊かさとはなんだったのだろう。
鳥取の暮らしはとても豊かだった、昔も、いまも。
毎週カフェミルキーウェイやっています。次回は22日の予定。少しずつひとつながりを広げていきます。
[発掘!! 家庭に眠っていた8ミリフィルム公開鑑賞会 in大山&米子]
[8ミリフィルム映像蔵出し展@鳥取県立図書館]
[8ミリフィルム映像公開鑑賞会@鳥取県立図書館]
9月23日[門限ズ・エンちゃん からだを動かすワークショップ]
9月24日[門限ズ・エンちゃん トットリキリトリ街歩キ]
11月11日[銀河への旅立ち ~演劇からダンス?ダンスから演劇?~ 門限ズ・エンちゃん&じょほんこワークショップ]
12月8日[音とリズムで遊ぼう!]
12月8日[つなげる、つくる、アートマネジメント講座]
12月9日[野村誠・吉野さつき トークセッション「“みんな”が関わるアートの現場」]
12月10日[野村誠 月曜の夜の音楽会]
◎研究・論文
中国四国地区大学教育研究会
大学教育(俗にいう教養)の中でスポーツ健康と呼ばれるジャンルがどのように可能性を広げられるかという視点で表現教育の視点から実践例を発表しました。神奈川大学で展開していた身体表現法、現在行っているグローバル時代の国家と社会など身体からみた社会、文化について考える講義は今後大事になっていくだろうと考えます。スポーツクラブのように身体を動かすだけではなく、身体知を学ぶための授業へ。同僚の瀬戸さん(なんと応援団研究をしているスポーツ人類学の先生)の話しもとても興味深かったです。こちらも年度末には冊子として報告書が出ます。
作品「ダンスハ體育ナリ?ー体育教師としての大野一雄を通して」(2016)クリエーションの経緯と芸術としてのダンス教育の可能性について
教育大学協会研究会舞踊部門研究発表報告
昨年発表したものが文章になってまとめられます。でも建国体操の方については織り込まず。ちなみにダンス部さんはここで作品発表をしており、今年の作品は「つながりーリアルとSNS」。学生さんがつくっていますが、木野の研究発表でもあるそうです。複雑な心境。