2014年12月31日水曜日

2014年

一期一会という言葉がある。

未来と過去が出会う現在は一瞬にすぎない。その瞬間であったらもしかしたら次はないかもしれない。だからその出会いを常に大切にしなければならない。


一度離した手は二度とつながることはないということ。

たまたま津のパフォーマンスの最後で手を握ってもらったときにいろんなことがフィードバックしてきた。うちの師匠の最期のときも、銀河鉄道も、静にとっては義経だ。一度断ったこと、消したものは二度と戻ることはない。時がたてば解決することはあるが、時がたつのでそのときとは違うことが起きてしまい同じかたちでつながることは二度とない。そして同じかたちでつなげてはならない。
当たり前のことだが、そのことを学ぶ一年だったように思います。


この2014年はこの5年ほどの全てがまとまるかのような1年でした。帰国して既に5年ほどたちますが、かめりあ祖母、牧野先生の死をはじめとしてこれまで作ってきた作品もすべてがひとくくりされました。なお、通常2、3年に1冊まとめるファイル(チラシやプログラムの保存用)がちょうど今年の年末で終りました。なんだかすべてが一区切りのようです。
個人としては大学院に進学し学ぶという環境におかれながら、改めて「そもそも作品を作るとはどういうことか」と考えています。

ユーグとの作品タイトルはMobiusですがそもそもは蜂谷さんとユーグのCDからきたものでした(メビウスの鳥)、ぐるぐるまわりながら思うのはメビウスではなく、その瞬間が永遠でありかけがえのないものであったのだと思います。
そしてそれは実はEdgeより遥か昔既に私は知っていたのだということに気がつきました。
「時間はながれているものなのか、それとも静止のかたまりなのか」
はじめて人に振付けた作品(大学時代)のもので、その時既に私は、自分の記憶がものすごく固執したかたちで覚えていて他をすべて忘れてしまうおかしさに気がついていました。その時他のダンサー3人にはふーむといいながらがんがん踊ってもらっていましたが。
すべてのものはつながっている。永劫回帰。
しかしながらその瞬間は常に一度しかない。そんなことを思います。

輪を広げつないでいくことが2014年のテーマだと書いていました。輪を広げたのだろうかというとよくわかりません。でも何か全てがまとまった感じがあります。2015年はおそらく新しくであうための1年になるだろうと私は考えています。また思想を言語化する訓練をすることでもう少し分かりやすく物事が伝えられるようになるかもしれません。

(分かりやすいことがよいことではないことも付記しておきます)
またひとつ前へ。

今後ともご指導ご鞭撻よろしくお願いいたします。



2014
◎企画運営を行ったもの
@BankART studio NYK。国際舞台芸術ミーティング(TPAM)にて2月に公演、その後Cafe Live というBankARTさんの企画によんでいただき再演させていただきました。箏の八木美知依さん、照明三浦あさ子さんとのコラボレーション。2月は大雪の中のパフォーマンスで3階の倉庫部分だったせいもあり黒静、10月は2階のギャラリースペースの公演だったため、「しず」の宮村さん衣装をオブジェのように用い白静としました。
私はこの作品の可能性を深く感じます。

「SaRa」

セッションにいれるべきか迷いますが、ベルリンTheatre Kinoで行った中沢レイ(ダンス)Hugues Vincent( チェロ)、上地正彦(バスクラリネット)と4人で行ったパフォーマンス。構成がかなりしっかりくまれており、その中での即興というかたちで、このメンバーであればこその内容だったと思います。
トゥールChapell Saint Anne(フランス)、パリAckenbush(フランス)でもパフォーマンスを行いました。

「Mobius」

本当はドイツ語表記。上にもあるようにHugues Vincentとのリハーサルを重ねつつでも最終的に即興に持っていくシリーズ、今年はパリBertin Poireeと茶会記で行いました。




◎セッション
「こえおんだぶ/声音打舞」
TIOでご一緒している蜂谷真紀(vo,voice)さんに誘っていただき、暴れてきました。吉野弘志(contrabass)岡部洋一(perc)@音や金時

「坂田明サロン」
忘年会で出会った勢いで坂田さんに呼ばれて茶会記で踊りました。同様に森重靖宗さん、稲垣弘子さん(ライブペイント)もご一緒に。あの狭い空間で4人、しかも稲垣さん壁一面に広げて描く。終了後はミジンコ話で大盛り上がり。

orbital link


中沢レイさんが考案したダンスと音楽のイベントをベルリンで開催、地元のアーティストとの出会いの場をつくりました。



「ダンスと音と飛茶瓶洞」
蜂谷真紀(voice.vocal)さん企画第2弾はフライングティーポットにて。北陽一郎(Trumpet)、菱沼尚生(tuba)さんもご一緒に。


「続 酔狂即狂」

櫻井一也さんがきになった音楽家を招いて行うセッション企画。新井陽子さん(ピアノ)、松本健一さん(サックス)こうけつ雅代さん(サックス)、森重靖宗さん(チェロ)、おちょこさん(ボイス)菊池びよさん(ダンス)@なってるハウス

「TIO」

Tokyo Improvisers Orchestraも今回はなんとPit inn.過去3回参加していますが、着々と成長しているような気がします。

「スタジオソノリテお祝いダンス」

これをなんと名付けていいのか分からないのですが、とりあえず、そうとしかいえない待ち合わせでした。中沢れいさん、木室陽一さんがご一緒。



◎ダンサーとして参加したもの
「ペンギンカフェ」
ペンギンカフェ(ペンギンカフェオーケストラは息子アーサーが後を継ぎ現在この名前で活動しています。)のコンサートにて山田せつ子さん振付のもと踊らせていただきました。ダンサー:小田直哉さん(大駱駝艦)、衣装・マスク:岩切明香さん
京都、東京、横須賀とミニツアーとなりました。

「牧野京子舞踊研究所発表会」

「危険な岸辺」「その日を摘め」を踊らせていただきました。

◎ワークショップ
この数年続いている大学、短大の授業の他以下のような活動も行っています。

「タカセの夢」
静岡舞台芸術センター(SPAC)の振付アシスタントワークも実は5年が経過。タカセくん世代が卒業ということで、来年はおそらく新しい作品にかわることになりました。
今年はふじのくにせかい演劇祭への参加の他、ニヤカムさんの故郷、カメルーンでも公演を行いました。ニヤカムさん不在のことも多く木野はリハーサルダイレクター的役割も果たしています。

「ゆるやかにのびやかなからだをつくる時間
  町田成瀬中央小学校で活動するP-地サークルさんと津にて開催しました。
 タイトルは違いますがコントーションを学ぶ皆さんへのワークショップなども開催しました。(意外にもゆるくはなくてびっくり!)


◎DVD「Dance Potlatch」発行

まとめた感はもしかするとこの作業のせいかもしれません。
10年分の抜粋編、実は全てがはいっているわけではないのですが、それでもこれまでの作品について考えさせられました。幸せなことです。






2014年12月25日木曜日

スタジオソノリテ パフォーマンス

ゆるのび企画とあわせて踊ることになってしまった夜企画。
12月15日(月)19時より
木野彩子ダンスパフォーマンス
特別ゲストダンサーあり!
1500円

となっている。

そもそも今回の来津(こういう言い方するのかは疑問)はれいさんがカフェとスタジオを開いたのを聞いていて、なかなか学校などがあり動けなかったけれど、ご挨拶お祝いダンスを踊らねばと作った企画。(ギャラはすべてソノリテさんに。大事なことはこういう場が広がっていくことと思っています)学校の都合などもあり(あと年末をさけようとした)、静岡ついでにしたこともあり(交通費は激減)、微妙に平日。
それでもお越しくださった皆様本当にありがとうございます。

なんと大雪静(2月)を見に来てくださった方、津では知られた古民家カフェのオーナーさん、実はヨガの先生などなどさまざまな方が集まりくださりました。
れいさんの提案もあり一風変わった感じになりましたが、きの作品もまたいつか見てください。

今回はれいさんがパフォーマンスに参加してくださっただけではなくいろいろあって愛媛にいるらしい木室陽一さん(ハンダイズミ作品ハコニワニハニワトリでご一緒した)がお越しくださりとんでもなく贅沢な会になってしまいました。
そういう出会いがあるのもまたお外企画ゆえ。

カフェの経営はまだまだ始まったばかりで大変そうですが、少しずつ津の輪が広がることを祈っています。




終演後みんなでお話。ちなみに真ん中にあるのは愛媛中島のみかんとレモンだそうです。

2014年12月24日水曜日

ゆるやかにのびやかなからだをつくる時間@津

「ゆるやかにのびやかなからだをつくる時間@津」
チラシ後日アップいたします。(スキャンもつかえません)
2014年12月15日10:40-
スタジオソノリテ(中沢レイさん主宰の津のヨガスタジオ)
http://studiosonorite.blog.fc2.com/blog-entry-15.html
アルテリオ(川崎市アートセンター)ではじまった「ゆるのび」の基本コンセプトのうちおかあさんは身体をのばし、こどももその周辺で遊びながら過ごすが中沢さんのご協力により実現しました。元祖町田成瀬よりは金額があがってしまいますが(2000円)気持ちよくのびにきていただければ幸いです。
おそらくこの平日昼のひとときの過ごし方で1日が大分かわると思うのです。中沢さん自身もヨガ指導者なので、いろいろお話を聞きつつ、このシリーズの可能性を考えてみようと思います。





平日昼間、しかも津という条件ではありましたが、とても興味深いお客様に来ていただき、身体について様々なお話をしながら展開しました。しかも大幅延長、そのあとカフェに流れてさらにはなす(夜は踊ったのですが、その時のお客様はそのままきてくださった)。
普段あまり気にかけていなかったのですが、私はすごく人に飢えていたのかもしれません。これについてはまたパフォーマンスのほうで。

ゆるのびのワークは基本的に
2人組のマッサージ
1人で行うストレッチ
その場所で動けるような簡単なダンス的動き(1人で)
相手がいることによって動きの幅がひろがるもの(2人あるいは集団で動く)
かるいクールダウン
で構成されており、これはそのまま

日常のコリを強制的にほぐす(ゆるめる)
でも一人でも継続できるような簡単なストレッチの方法を教える(のばす)
表現の前段階的遊びから生まれた動き(ほぐし)
そとへとひらく(人にふれあう)
からだについての質問などをうける

となっていて、私はうまく構成されているように思っています。(手前味噌ですが)
面白いことに子供の場合は日常のコリがないためマッサージ時間を短くしたりしますが、ほぼ同じ内容で展開できるのもミソです。

ただこれらはあくまで短期ワークショップの形態で長期的に行っていく場合はある種の技術の習得とかがないと飽きてしまうのかもしれません。つまり短期でやっているうちに自分で覚えてお家で展開していくのが理想です。
ストレッチ、マッサージともに覚えるまでには2,3回か行わないと難しいとは思いますが、ご興味のある方、場所あれば出張いつでもいたします。



スタジオマキノ発表会

スタジオマキノ発表会
時間等全く決まっておりませんが、牧野京子作品過去作品を上演します。
牧野京子舞踊研究所(という名前だったようです)最後の発表会となります。
http://www16.ocn.ne.jp/~k.makino/index.html


第33回スタジオマキノ発表会
2014年12月13日(土)開場15:50 開演16:30
川崎市市民プラザふるさと劇場
http://www.kawasaki-shiminplaza.jp


私には数多くの先生がおり、札幌時代の先生から大学時代の先生、フランスの先生、演劇、狂言、整体さまざまなジャンルにわたっているが、おそらく師匠というとしたらこの人のことをあげねばならない。

とても美しいダンサーであったし、優れた振付家であったと思う。
私がかかわったのは大学に入ってからのころで、リサイタルなどをとっくに開かなくなっており、2年に1度くらい現代舞踊展に10分くらいの作品をだすだけになっていたが、それでもほかの作品と全く異なる独自の視点をもっていたし、私はそこから多くのことを学んだと思う。
今回彼女の過去作品を踊ることになり(ただし私が踊ったのは「危険な岸辺」「その日を摘め」の2作品)、あらためて見返してみて彼女の作品の面白さを思う。ダンサーの力量が足らず申し訳ないと心から思う。

ながらく踊り続けているが、私はほめられたことがない。
最後にお会いした日もおこられたくらいだ。
ずっと禅問答のような問いかけが続いている。
そして多分これからもつづく。

私の踊りは青い空になるのだろうか。
つきぬけるような青い空。



ちょうど昨日「からたちから」でお世話になったコールシャンティさんの合唱をきく。先生になかなかほめられなくて(ただしたまに褒められるとみんな動揺しちゃう、、、)という団員さんの声に、野本さん(指揮者)は、「合唱は哲学なんだよ、プレジャーじゃないんだ、カルチャーだから。ほめたらそこで終わってしまう。その先を常にめざさないといけないんだ」とはなす。長い年月をかけて育ててきた団員たち。だから言える。
でも一方でそれがわかる人ばかりではないしわからない人のほうがはるかに多い。
昔ながらの徒弟制度のような考え方は減りつつあるけれど、本当は言葉をこえて伝わっていくものがたくさんあり、それは短期的なワークショップなどでは決してえることが出来ない。
私にとって何のために踊るのかは大きな宿題である。


スタジオマキノは2014年12月末からキッズガーデンに移行し、なくなります。
そんなこともすべて決めて、この時期をえらんで逝った彼女らしい最期でした。


 

2014年12月1日月曜日

コントーションを学ぶ方に向けてのワークショップ

コントーションを学んでいる皆さんにダンス基礎編ワークショップを行いました。
2014.11.16/30
コントーション(サーカスの軟体系曲芸)を学んでいる方々にむけてのワークショップ
18:00-20:00。新宿THスタジオ。


そもそもコントーションとはサーカスなどで目にする軟体芸で、おなかつけて寝ているところからぐぐっと足を持ち上げ、顔の前に足がくるみたいな技で、なぜかモンゴルではとても盛んだそうです。ここで普段教えている長屋さんはモンゴルでコントーションに出会い「なんだこれは!!」と学んできたそう。
詳しくは
https://www.facebook.com/contortionjapanをみましょう。
特訓の成果がみることができます。

この練習も少し見学させていただきましたがかなりきついです。ちなみに本場はもっとハードだそう。。。
軟体芸ということからぐにゃぐにゃな身体をイメージすると思うのですが、実はかなり筋トレ要素が高く、全身筋肉痛になるそう。おそらく本来あるべきではないところにある身体を筋肉で支えなければならなくなるから。
なのでコントーションを終った後なのに、身体をほぐすマッサージからスタートです。

コンテンポラリーの基本であるまっすぐ、
バレエの基本であるまっすぐ、
それぞれにあわせての横や後ろの感覚などを説明しつつ、やってみつつ、みせつつ進みます。
が、なにぶんコントーションのことはわからないので、このラインに足をのせてコントーションをすると危険とかがあるのではないかとハラハラドキドキしながらいろいろ質問しながらお話しました。
クラシックバレエの昔の写真などをみれば分かるのですが(これはフィギュアや新体操にもいえます)体型が明らかにある時期からかわっていて、それまでのぽっちゃりあるいはムキっとしたかんじがなくなり、すらりと細い人がでてきます。これは確実に脚のあげ方がかわったからで、筋肉を使わないであげることができるようになったから。細く真ん中に集めてしまうことで無駄のない動きをめざす、その結果技術レベルも飛躍的に向上しています。
細ければよいということではなく、筋肉を痛めつけずにできるところがあるということで、これを参考にするのはとても重要なポイントではないかと思われました。

コンテンポラリーの場合はその人の個性が見えることの方が大事なので、体型を「理想」に近づけていく行為自体意味がない(好きな振付家の好みに合わせたいみたいなのがあるにしても)なのですが、クラシックバレエベースの演目は動きの特性上細く、長く、より大きくとなるのですね。(リフトとかもありますしね)

コントーションの場合も物、人の上にのるなどの将来性を考えるとある程度細身の方がよいだろうと予想されます。

またコントーションは特殊に背中をカーブさせているため前屈はどうなのかという問題がでていました。(これはタカセのこどもからの疑問)急激におったところから戻すなどのことをしなければまず問題はなさそうです。が、一回おってしまうと腰を戻すことが必要となるため、コントーション型ではないそり方もマスターした方がダンスとしては踊りやすいだろうと予想されました。
そるという動きは大きな空をイメージさせるとても美しい動きです。足からいかにつなぐかが見えていればそる大きさは実はあまり関係なかったりします。そのかんじ。
今回は動きを冷静に分析しながら、進めていきましたが、ダンスを専門とする身として教えるとして最も大切なことはイメージをいかに動きとつなぐかではないかと思います。おそらく技術的なことであればこのような短期のワークショップで数回行った後、できればクラシックバレエそのもののクラスをうけてもらうのがよいのではないか(俗にいう身体トレーニングとしてもバーレッスンは結構便利です)と思うのですが。

未知なる身体の可能性をかいまみました。
また近々行うみたいです。ご興味のある方はぜひ。

2014年11月7日金曜日

Dance Potlatch

ダンスの贈り物
という名前のDVDをBankARTさんつながりで作ってくださいました。
今回のcafe liveは今後のプロモーションに使えるようにダンスDVDを作ってくださるとのこと。 過去作品をまとめてみました。


ダンスは神さま(自然全体)への贈り物であると同時に、お客様への贈り物、そして様々な方が心を尽くし下さった(私がうけとった)贈り物。
作品を見るとプロデューサーさん、劇場さん、制作の皆さん、スタッフの皆さんの顔が浮かんできます。
Edgeは赤レンガのソロデュオで賞をいただいたもの。多くの方に出会うきっかけとなりました。今は亡き高谷さんや石川さんがとても大事にしてくださいました。

IchIはロンドンで作った作品。Place prizeで制作した後もspring loaded(プレイスの春フェス)、青山と旅をしました。その時ごとに大きく変化し、成長してきました。アシュフォードさんに出会った作品。もちろんエディにも。また、ラッセルさんへの疑問の投げかけでもあり、静につながる作品です。(静の中にもIchIの振付は含まれています)

からたちからはベースは「札幌市中央区南6条西26丁目」という踊りにいくぜで上演した自己紹介が元になっていました。AMANOGAWAを経て、また銀河鉄道を経て、告解という意味も含め作り直し、コールシャンティさんも巻き込んで作りなおした作品です。

AMANOGAWAプロジェクトは私は踊っていませんが、多分このワークがあればこそのからたちで、私はなぜ踊るのかを考える上でとても大切な作品です。今回時間の都合で本編しか入っていませんが、ワークショップや写真、テキストの記録等も含めての作品です。川崎市アートセンター(当時はANJが指定管理者制度で運営)の皆様と銀河鉄道クリエーションをうけ、更に311をうけ、失うこと、遺すべきこと、一緒に作ってきたものです。

静の写真なども含め、ちょっと集大成のようなものができました。
そのため表紙が顔写真(これは溝端さんの発想です)。
ちょっと遺影っぽい。
ここでしんでもいいのではないかと思う。

メニュー画面の音楽はNever let me go.
この3年くらいずっと喪に服していたのだということにも気がつきました。
決して忘れることはなく、しかしいつか乗り越えていきたいと思います。



追記
その後potlatchという言葉についてしらべました。
アメリカ先住民の中にある様々な儀礼のたびに大判振る舞いをする風習だそうです。お互いにもてなしあい競い合うのだとか。
Wikipediaによれば
この言葉は、チヌックジャーゴン(Chinook Jargon)で「贈る」または「贈り物」を表す言葉に由来する。ポトラッチは太平洋岸北西部先住民族の重要な固有文化で、裕福な家族や部族の指導者が家に客を迎えて舞踊や歌唱が付随した祝宴でもてなし、富を再分配するのが目的とされる。ポトラッチは子供の誕生や命名式、成人の儀式、結婚式、葬式、死者の追悼などの機会に催された。
と書かれています。
今回でいえば追悼なのでしょうか、ともあれ、なにかしっくりします。うちは裕福ではないですが、なにか自分がうけたものを分け与え、そして皆で共有していくという感じかと。思えば経済的にはかなり成り立たないのですが、それでもこの文化が続いているのはそんなPotlatch精神が生かされているのかもしれません。私が選んだ言葉ではないですが、舞台芸術はそういうものなのかもしれません。
そしてまたうけたものを他の方へ分配していく、その繰り返し。
私がもらったpotlatchそれを誰かへ。



BankARTもしくは木野、キノコチケットにて取り扱い。なんと500円という超低価格です。木野からお買い上げいただくと踊るキノコ基金になります。

Dance and Music(Mobius)

フランス人チェリストHugues Vincentとダンサー木野彩子が試み続ける即興と作品の狭間。
四谷茶会記の小さな部屋でひっそり行われる美しく濃いひととき。

綜合藝術茶房 喫茶茶会記
新宿区大京町2-4 1F 電話 03-3351-7904
2014.11.2(Sun) 19:30Start
Fee:2500 yen( 1drink inc.)
問合せ:kinokoticket@gmail.com(キノコチケット)






Dance and Musicはここ数年模索しているダンスと音楽の作品づくり。
かれこれ10年来の知り合い(親友というべき?)Hugues Vincentとああだこうだと作品づくりをはじめて、しかしいっこうに劇場作品になる気配はない。というのもHuguesにとっては別に作品化は大事ではなく一緒に何かやっている過程がすきで、彩子がつくりたいなら協力するけど時間も場所もないしねということ。正しくは場所はある。稽古も発表も。ただHuguesいないから。

ともあれ、即興と作曲(振付)の間は非常に難しく、練習を重ねればどんどん新鮮みをなくしてしまう。しかし練習あるいは戦いなくしては新しい次元へは到達できない。
今日のパフォーマンスも見た人は気がつく気がつかないいろいろあるかもしれないが、実は多くのトライアルをベースにしている。
札幌資料館・滝川自然美術館dance and musicパフォーマンス(札幌は上地正彦、中沢レイ、滝川はさらに高橋ちひろ)
昨年のHuguesとの茶会記パフォーマンス
ベルリンのSara(上地正彦、中沢レイとのカルテット)
トゥールのパフォーマンス(中沢レイとあわせてのトリオ)
パリベルタンポワレ”Mobius"

今回見た人は決まっているのかとおもったと話したが完全即興。ストラクチャーもない。(冒頭だけきまっている)が練習の中で話していたことの多くは取り入れている。一シーン、横たわる私にたっているユーグのシークエンス(見た目的にエロ要素倍増なのでカットしてよかったと私は思う)だけ微妙にしそびれた感がある。

終了後作品とは何かという話しになり
Huguesはもっとコンポジションを重ねることだと思っているらしい。
大事なことはきちんと場所を選んでまとめていくことではないかと私は感じていて、裏静というべきこの作品(まさかこんなにリンクするとは思わず衝撃を受けた)なだけにちゃんとみせるべきだったと思ったりもする。

売り出すべき宣伝材料もなし。
なにぶん暗すぎて映像はとれなかったという。しかも途中できれている。

すべては記憶の中に。

(私たちの中では白静とよんでいます)

2月にBankART3階の倉庫空間にて上演した「静」を2階の白い空間にて作りなおすことにしました。 「静」というタイトルは有名な白拍子静御前が由来です。日本中世における男装の舞である白拍子舞は巫女と遊女という両極の女性像を内在しており、舞踊の根源を探るうえでとても興味深い事例だと考えます。しかしながら現在伝承されてはいません。資料や民俗芸能へのリサーチを元に現代における白拍子の舞を創り出そうと考えました。音楽に国内外で活躍する箏奏者八木美知依さんと照明三浦あさ子さんと再び、つよく、うつくしき女性像をうかびあがらせます。 

2014年10月19-25日まで横浜トリエンナーレ中に公開製作を行い、まとめました。



日時:          1024日(金)19:30開演
      1025日(土)19:30開演
場所:          BankART Studio NYK 2Bギャラリー
神奈川県横浜市中区海岸通3丁目9
料金:          2000円(1ドリンク付き)

構成出演:                    木野彩子
音楽出演:                    八木美知依(17絃箏、21絃箏、歌)
照明デザイン:              三浦あさ子
照明オペレート:            古矢涼子
オリジナル衣装デザイン:   宮村 泉
音響効果:                     Mark. E. Rappaport
記録写真:                     小熊 栄
記録映像:                     中川泰伸
協力:               上本竜平、桑原淳、蔀 健、御代田直樹、山田恵、内藤久義
     スタジオマキノ、日本基督教団巣鴨教会



主催:    BankART Studio NYK
                   BankART cafe live 2014          



白静プログラムより
伝説の白拍子、静御前とはどのような人であったのかに想いをはせながら、作品作りを行ってきました。
白拍子というものが伝承されておらず、私の作品もあくまで一つのアイデアでしかありませんが、もしも静という人がこの現代によみがえったならととらえなおしてみました。
愛する人を想うがゆえに蛇となり、鐘にとりついてしまう道成寺の白拍子や、愛する人を待ちつづけ白河のように髪が真っ白になってしまった檜垣の白拍子、中世の様々な女性の姿をみてきて、私が静からうけたのは一人で生きていく覚悟と強さでした。
最終的に吉野山で義経と別れたあと再び会うことはなく、その子供も殺されてしまい、頼る人もなく静は悲しみの中なくなったと思われます。
しかしながらその強さは日本全国で伝説として語り継がれることとなります。
白拍子は遊女のように時代を経るにつれて身を落としていきます。しかし元々は神に祈るために踊ってきました。静は鶴岡八幡宮で何を踊ったのか。それを探そうとする試みです。

この作品は2010年ギャラリー招山(由比ケ浜)でのパフォーマンス、「しづ」(2012 神奈川芸術劇場大スタジオ 文化庁新進芸術家海外研修員による現代舞踊公演)、今年2月に行われました「静」(2014BankART Studio NYK 3Cギャラリー)をふまえて作成しました。時をこえ、場所が変わりつつも、作品を練り続けていくことができることをうれしく思います。関わり支えてくださった皆様に御礼申し上げます。                                                                              
                                                                                   

                                                                                                                        木野彩子

オリジナルの静(2014年2月発表)については以下をご覧下さい。
http://saikokino.blogspot.jp/search?q=静

BankARTウェブにも紹介されています。http://www.bankart1929.com/eastasia/event/index.html

この企画にあわせDVD「Dance potlatch ダンスのおくりもの」が作られました。これについては追ってリンクします。




静御前について
http://saikino.blogspot.jp/2014/10/blog-post_18.html

白静スタッフの皆様
http://saikino.blogspot.jp/2014/10/blog-post_30.html

2014年10月3日金曜日

コミュニティダンスファシリテーター養成講座@大阪体育大

コミュニティーダンスファシリテーター養成講座@大阪体育大にいってくる。

大阪体育大は大学の先輩(しかもロンドンつながり)の白井麻子さんがいる!ということもあり、またセシリアさん、ダイアンさん両方ともイギリスコミュニティダンスではとても知られた存在で、これはあいにいこうといってくる。
(ちなみにダイアンさんはAn introduction of community dance practiceの著者。この本はプレイスのクリスさんにコミュニティダンスについて知る上で1冊よむならどれ?ときいたらあげられた本)

日本全国から50人もの人が集まり、合宿を行う。しかも朝から晩まで(さらにBar 浪商)ダンスづくしで、とても興味深い。大阪体育大は関空に近く、LCIを利用してかなり地方からの参加が多く、懐かしい人にたくさんあうことができた。(康本さんなんて12年ぶり!とかちょっと衝撃的)

ファシリテーターという言葉は
学校などで教える人(ティーチャー)のかわりに使われる導く人のこと。(実は日本語訳がなく、いまだどうよんでいいか迷っている)みんなが参加しやすく話しやすい環境をつくり、共に作品を作る人。
振付家という概念とは大分違っていて(ただし北村成美さんなど多くのファシリテーターは本来振付家)、皆が作ると一歩引いた姿勢でもある。

実際この講座内でもクラスだけではなく実際にそれぞれが導いてみたり、話し合ったりする時間が多い。特にグループで話し合い、各グループごとに内容をまとめ、全体にシェアさせる手法が多く使われ、ディスカッションの講義のようでもあった。

怒濤の4日間。
しかしこうして活動する人がこれだけたくさんいるのかと驚かされ、(JCDNの方々も驚き)グループを作って情報交換を行うことになった。









でも実はまだ最後にださなきゃいけないレポートをだしておらず、反省。かなりまずい。

からだのじかん2014

阿佐ヶ谷美術専門学校のイメージクリエーション学科にてなぜか3年時の学生が参加する「からだのじかん」をここ数年担当しています。
本来の担当の先生がいうには卒業制作で固くなった頭と身体をときほぐすためのクラスでちょっとずつ拡大してきました。今年は6月と9月にわかれて計6回のセッションがあり、シンプルなマッサージ、身体ほぐしだけではなく、ビデオをみながら各振付家の行ってきたことをおためししてみたり、作る作業をおこなってみたりと様々なトライアルを行うことができる機会です。

今年の受講者はなぜか少なく、それがとても残念。
(今回はじめて思ったのですが超少人数向けのクラスというのがなかなかないため、それはそれで学ぶ機会でした)
なぜか最終日にはチェコ人の留学生とその案内をしてきた先生が参加することになったり、そのうち仮面ライダーやってるんじゃないかと思われる学生がまざってきたり、元々美術畑なのでセンスはある面白い学生さんたちに出会えたりと実は楽しみにしている授業です。

今回の授業の最後では
できなかったこと、できないことは実は新しい発見のきっかけになるという話しをしました。何が引っかかっているのか、なぜできないのか、もしかしたら本当はできる必要自体がないのではないか、そうやって試行錯誤していくことがまた新しい発想を生んでいきます。
またなんだかわからないけれどやってみてしまうことのすごさを学びました。
またそれをやってみてしまうような環境をつくることが私の仕事で、私が作ったものではなく、皆が少しずつかかわって「できてしまったもの」。
行き詰まったら仲間に話し、視野を広げることも大切だろうなどの話しをしました。

ダンスあるいは身体表現はもちろん突き詰めていくこともできますが、一般への応用価値はとても高いと感じます。

ペンギンカフェ来日公演

ペンギンカフェ来日公演
2014.9.24
京都コンサートホールアンサンブルホールムラタ
2014.9.27
東京めぐろパーシモンホール
2014..9.28
横須賀芸術劇場

ペンギンカフェ来日公演にて踊りました。
実際の出演時間は短く4曲(と2曲間に含む)とカーテンコールであわせて20分強でしょうか、しかし山田さんはその中にも物語をつくり曲ごとに全く違う振付を考案しました。
せつ子さんのペンギンに対する愛情とこだわりが節々に見えるよき振付です。

監修・振付 山田せつ子
ダンス 小田直哉(大駱駝艦)、木野彩子

衣装 岩切明香

今回、かなり学ぶことは多く、いろいろ考えさせられました。そもそも振付とは、みられることとは、なぜ私は振り覚えが悪いのか、舞踏とダンスの違いなどこれらはおってあげていかねばと思います。
ペンギンさんたちはとても喜んでくれて、長い間この仕事をしているけれど、あの絵が浮かび上がってきたようでとてもうれしいし何か全く別の次元にいけた気がする、ぜひロンドンでやってほしい!といいはじめています。どうなることか?


 パーシモンの図。多分1200人規模の結構な大劇場ですが完全満席でした。京都もです。ありがたいことですね
ちなみにこれはスタッフのさちさんがかいてくれたペンギンの絵左が私だそうです。
横須賀は満席ではなかったのですが(なにせオペラホール)1、2階席はほぼ埋まりました。
年齢層は少し高めで、親世代のペンギン好きがたくさんいることが見えました。
ちなみに現在のペンギンカフェは「ペンギンカフェオーケストラ」ではなく、息子のアーサーが後をついではじめたものです。余談ですが彼らのほとんどはロンドン北西部に住んでいて、ケンサルライズ(私が住んでいたエリア)とかウィルスデン(ラッセルのうちのエリア)とか超ローカルネタでもりあがりました。

ペンギン写真はFacebookにて。
なにせかぶっているので私はみる(とる)ことができないのです。
プランクトンウェブにものっています。
http://www.plankton.co.jp/penguin/index.html

2014年9月5日金曜日

タカセの夢2014夏(追記20140904)

タカセの夢2014夏
2014年8月7日から15日カメルーン公演
その後20日21日に静岡での凱旋公演を行いました。
http://www.spac.or.jp/takase14_summer.html

カメルーンはやはり遠く飛行機移動だけで片道1日以上。過酷ではありましたが、子どもたちは(大人スタッフも)もちまえの明るさで無事乗り切り、また一つ大きくなって帰ってきました。
SPACenfantという企画が人材育成事業の一環であり、5年間続いてきましたが、今年でこの作品は一区切り。5年(あるいは3年)続いてきた彼らもこの作品から卒業です。
この旅の顛末についてはブログにのせていきますが、パソコンを壊した今ではいつになることか。すこしずつあげていきたいと思います。



カメルーンの新聞に記事が載りました。
以下が訳になります。(大使館の方が訳してくださったそうです)
静岡舞台芸術センター(SPAC)によるヤウンデ公演

 セザリア・エヴォラの曲の始まりと共に我々は夢の世界へと導かれた。『タカセの夢』の世界を表現するにあたり、この音楽を選んだのは効果的であった。本作品の演出家であるカメルーン人のメルラン・ニヤカム氏は、カメルーンの舞台芸術と日本の繊細さを取り入れている。

 『タカセの夢』は人間と自然環境の調和に焦点を当てた舞台である。若い日本人の役者が演じたタカセという人物は、大きなスーツケースを持ち、「これは私の人生のすべてだ」と言い、森を表現した舞台を縦横無尽に駆け回った。
主役がコオロギの鳴き声で眠りにつき、騒々しいロックの音で目覚めると、会場は暗くなった。舞台上のスクリーンには白黒の画像が流れ、煙を出している工場や高層ビル群等の公害を映し出していた。その後、顔にマスクをし、黒い服を身に着けた役者達が現れると、クラシック音楽に合わせて、息の合ったダンスをした。彼らの服装は、滅びの神の使いを見事に連想させるものであった。
 暗闇の後は、エデンの園のような、人間が動物たちと問題なく世界を共有している平和な場面が現れた。ようやくタカセのスーツケースが開けられると、そこからは、自然の恵みである木の棒が出てきた。
SPAC制作の本作品は、よりよい生き方への願いが込められている。

宮城聰が率いる本団体のカメルーン公演は、カメルーン文化大臣の招待により実現した。日本国大使は、両国における今回の文化協力を歓迎した。














追記:静岡凱旋公演が静岡新聞で扱われたとのことです。
最近静岡新聞や静岡テレビ番組による報道が増えてきているような気がします。SPAC制作部の努力の成果です。
でもほんとは4年間ではなく5年間なのですけれどね。。。。

大事なことは海外に行ったということではなく、子どもたちの中に何が残ったかということだと私は思っています。海外公演は確かにすばらしい結果なのですが(実際面白すぎる体験もできたのですが、複雑な心境)。

また、ウェブにものせていただきました。
ニヤカムさんのJapan times 記事はこちら。


2014年8月31日日曜日

Saiko KINO Profile



Saiko Kino Dancer
Saiko Kino studied in dance education at Ochanomizu University in Tokyo under the direction of Kyoko Makino. In 2004, she was granted a fellowship by the Japanese government in the Overseas Study Program for Artists that allowed her to study in France with Jose Cazeneuve. From 2005 to 2009 she worked with the Russell Maliphant Company (UK) as a dancer and performed, “Transmission” and “Cast No Shadow” two highly recognized pieces. She toured throughout Europe and abroad; UK, France, Germany, Italy, Korea, the USA, etc. The basis of her technique covers a range of styles including improvisation, ballet, release technique, yoga, Tai Chi, and Feldencrais technique. She also experiments with African dance. Additionally, Saiko has collaborated with many improvisational musicians including Michiyo Yagi (on koto), Hugues Vincent (cello), Masahiko Ueji (piano), Noritaka Tanaka (drums), and others. She searches to find the border between composition and improvisation.

Saiko Kino Choreographer
Born in Sapporo, Japan, Saiko Kino initially studied dance education. After graduating she spent time creating solos in collaborative pieces with musicians and visual artists. In 2003, Saiko received a prize from the prestigious Yokohama Art Foundation Prize in their Solo Duo Competition at Red Brick Hall. She continued to expand in her work as a choreographer.

In 2004, Saiko was granted a fellowship by the Japanese Overseas Study Program to study with the choreographer Jose Cazenueve in France.  After training under Russell Maliphant in the UK for several years, she got commission from the Place Prize for her first international collaboration piece, titled “IchI”. “IchI” was performed again at the Place’s theatre in London during “Spring Loaded at the Place 2009” and at the Dance Triennale Aoyama, Tokyo, in 2009. 

Saiko Kino Facilitator
After earning her dance education degree, Saiko Kino worked in local Junior High and Senior High Schools as a physical education teacher. Returning from her period in Europe as a dancer in training, she continues this work at the university and college levels, and is interested in creating workshops that are available to both students and the wider public.

Saiko now lives in Kanagawa and has started making community pieces that involve bringing together various partners. She also holds distinctive public workshops which are open to all participants. Her latest piece “Karatachikara” is a collaboration work with the Sugamo Church and their chorus group.


From 2010 onwards, she has worked with Merlin Nyakam (a Cameroon choreographer/dancer from France) in the role of choreographic assistant at the Shizuoka Performing Arts Center (SPAC). 

My Works:

“Shizuka”(2014)(45min, including 15min small improvisation before performance)
BankART Studio NYK 3C Garelly
Collaboration work with Michiyo Yagi ( 17,21strings Koto, song),Asako Miura(Lighting)

"Karatachi"(2012)"Karatachi kara"(2013)(60min)
Sugamo church
"Karatachi kara" is re-creation piece from "Karatachi".
Collaboration piece with Amanogawa project workshop and Sugamo church, Choir shantey chorus group.

"Dance and Music"
Sapporo Shiryokan (2012.1)
Takikawa Museum of art and nature( 2012.1) , Mitsugu Sugiyoshi Exhibition.
Sapporo red berry studio( 2012.10), collaboration with Mitsugu Sugiyoshi( Sumie live painting)
Trial about improvisation and composition.
Collaboration with Hugues Vincent( cello), Masahiko Ueji( Piano), Ray Nakazawa( Dance).

"Tsutsuitsutsu"(2013)(20min)
Tiara Koutou small theater.
Collaboration with Nobunaga Ken( Flame drum)

"Shizu"(2012)(20min)
Kanagawa art theater
Collaboration with Michiyo Yagi( Koto) and Asako Miura( Lighting design),Izumi Miyamura( costume).

"Never let me go"(2012)(20min)
Theater X(2012)
Collaboration with Masahiko Ueji(Piano)

"AMANOGAWA Project"(2012)
Film piece , creation from workshop and dialogue.
https://sites.google.com/site/amanogawaproject/
Collaboration with 427@FOTO( film), Masahiko Ueji(compose).
Supported by Kawasaki art center(2012)

"1+1=3”(2011)(20min)
Kawasaki Art Center
Collaboration with Noritaka Tanaka (Drum) and Asako Miura( Lighting design)

"Camellia”(2010)(1h10min)
      YRBW dance project vol.3 Yokohama red brick warehouse(2010)
      Including 3 pieces ( We can perform separately but that is very connecting by dramatrug)
      “Edge” ( remake version.18min)
    “When Children are born”( community dance piece with SUGIGEKI ricorder group ,15min.)
    “Camellia” (30min)

“IchI”(15min to 23min)
The Place Prize 2008 ( London)
Collaborate with Jackie Shemesh( lighting),Shizuka Hariu ( Set) , Alies Sluiter( music),Takashi Ueno( dance)

Spring Loaded 2009 at the Place theatre ( London)18min version.
Dancers were Takeshi Matsumoto, Saiko Kino

Dance Triennale Aoyama2009 (Tokyo)
Dancers were Takashi Ueno, Saiko Kino, Musicians were Chiyoko Uehara, Mariko Araki, Noritaka Tanaka

“The three cornered world”(18min)
Resolution! 2008 at The Place theater (London)
Danse Box at Espace culturel Bertin poiree (Paris)
Spring loaded at The Place theater(London)

“OVO”(18min)
Resolution! 2006 at The Place theater (London)
Yokohama soloduo competition 2007 at Red brick hall(Yokohama)
Dance Biennale Seoul 2006(Seoul)

“Jump for joy”(15min)
Dance Biennale TOKYO 2004 show case at Aoyama Free hall(Tokyo)

“Silent bomb”(1h)
Labo selection 2004 at ST spot (Yokohama)

“HAKO ONNA”(18min)
Yokohama solo duo competition 2004 at Red brick hall (Yokohama)
Collaborate with Koichi KIDO

“KINOHAKONOKO”(1h)
OKAMOTO TARO museum of art (Kawasaki),
Collaborate with HIGUMA Haruo

“In the room”
Korea Japan dance contact 2003 (Seoul)
Collaborate with Shinmei Suzuki(electric violin), Tatsuya MIZOGUCHI(artist)

“Edge”(15min)
Yokohama solo duo competition 2003 at Red brick hall (Yokohama)
Prize of Yokohama art foundation
Japan Korea dance contact at Aoyama round hall(Tokyo)

Next wave dance Korea 2003 (Seoul)