2014.07.12 メルパルクホール
ハンダイズミさんの作品「白いカラス」に出演してきました。
(ハンダさん作品はこれまでもたびたび踊っていますし、しず・静の衣装を担当してくださった宮村泉さんでもあります)
昨年亡くなった牧野京子の弟子達が集合し、彼女のオマージュとして踊りました。亡くなる前に鎮痛剤などの影響からか、壁から白いカラスがあらわれてとんでいるのよとおっしゃっていたそう。それも何百羽と。
夏ですが分厚い男物コートを着て踊る作品で、なかなか過酷な練習でありました。
それぞれ学校、仕事忙しいこともあり人数も揃わずかなり大変でした、、、。
見に来てくださった関係者の皆さんなどからは先生がみえたなどとも言われ評判はよいようです。(実は半回転多く回転してしまい、凍り付いた瞬間があったりしました,,,)
見に来てくださった皆様ありがとうございました。
多くの方にご覧いただき、とてもありがたい舞台ですが、リハーサルや照明合わせの時間の短さや制限の多さを考えると、厳しいなあと思う自分もいます。振付家が経費をすべてチケットノルマとしてかぶるこのシステム(その結果出演ダンサーを増やし、なんとかまわそうとする)、何かおかしくないでしょうか。
作家として作ることができる環境ではないと思う自分がいます。
お稽古事で成り立っているところならよいのかもしれませんが、今にあう形態ではないのではないか。勿論そんなこと考えなくてもよいのですけれど。
このリハーサル中に一緒に組んでいるダンサーさんの旦那さん、ハンダさんのお母様が亡くなり立て続けにお葬式に出席しました。その間にも大学時代の友人含め結婚や出産の祝いをしました。たまたまなのかもしれませんがこの1年は特に不幸が多く、また幸も多い1年でありました。生まれて死んで。
命はずっと続いていく。
記憶とともに。
長く生きることが必ずしも幸せではない。
自分のなすべきことを見出すことができればそれが幸いではないかと私は思います。
だからきっと大丈夫。
ハンダさん作品「白いカラス」で使われていたのは「Speak Low 」というジャズの名曲。
牧野京子作品「アリエルー空気の精ー」で使用されていた曲。
今回作品最初のリハーサルで対訳が配られた。牧野先生らしい選曲だなあとつくづく思う。
恋を語る時は
小声で囁いて。
夏の日は
瞬く間に色褪せる。
恋を語る時は
ひそやかに。
二人の時は駆け足で過ぎ、
海に漂う舟の如く、
あっと言う間に離れ行く。
愛しい人よ、
ひそかに甘く囁いて、
恋は一瞬の火花、
すぐに闇へと消え去るもの。
どこにいようと、
すぐに明日は来る。
時はあまりに速く、
恋はあまりに短い。
恋は輝く純金で、
時は泥棒のように恋を奪う。
愛しい人よ、
私たちは遅れているよ、
カーテンが降りると、
全てが終わる。
私はじっと待っている、
愛しい人よ、
お願いだから囁いて、
愛の言葉を
さあ早く!